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ヴァージニア日記

アメリカで過ごす中で、毎日感じたことを記します。

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期限。

日曜日の午後のこと。無料視聴期間に哲が撮っていたNHKの番組を観ることにした。

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(画像はNHKのフェイスブックよりお借りしています)
番組のテーマは「杉原千畝」についてだった。つい数か月前、DCで行われたフィルムフェスティバルに唐沢寿明演じる映画「スギハラチウネ」が放映されたが、私は彼を知らなかった。「良かったですよ~。あんな人がいたなんてって感動しましたよ!」と映画を観た友人が興奮した調子で話してくれたのを何となく聞いて、そんなにすごい人なんだ、、、とただ受け止め、その後、彼のことを調べる訳でも無く、薄い記憶として残していた。

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頭の片隅にあった「スギハラチウネ」という名前が、この番組のお蔭で「杉原千畝」となり、友人が言っていた「あんな人」「どんな人」なのかやっと分かった。番組のお蔭で彼のことを知ったのも「良かったこと」だったが、それと同じくらい、いやそれよりも「気づかせてもらって良かった」と思ったのは、日本語が流ちょうなアメリカ人コメンテイターが言った言葉だった。彼は杉原千畝が本当はアメリカに留学したいのにスペインに行かされた話を聞いて、「スペインでの数年間、彼は期限付きだから必死に頑張れたんでしょうね」と言ったのだ。

そう、期限は大事な要素なのだ。

普段の生活では「時間」がとめどなく流れ、この「時間」は永遠に続くと勘違いしてしまいそうになる。そんな永遠に続きそうな「時間」にも「期限」があることを認識するのは大事ことなのだ。あの時、テキサスで哲が3年、必死に勉強を頑張り、超節約生活を楽しむことが出来たのも「期限がある」と思っていたからだろう。あの勉強とあの生活がもし先の見えないものだったなら、あれだけの力を出せず、そして精神的にも辛かったことだろう。

「永遠」という言葉は辞書には存在するが、「永遠」なんてものはこの世にはあり得ない。どんなものにも「期限」はある。

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一時帰国の日程が決まった。決まるとなると家族との時間、友人との時間をどのように使うか考えるのが楽しみとなる。今回の帰国期間は16日間。まず、お墓参りの日程を決め、家族に都合を聞き、そしてその後友人へと連絡する。そして、家族や友人に帰国の日程を伝えると、毎日誰かしらから連絡をもらい、そして毎日ペンを持ち、ピンクの手帳の7月を開く。見開きの7月の欄に書き込み、一つ一つの升を文字で埋めて行く。もうすでに書き込まれていた升に、もう一つ、うううん、欲張ってもう一つ、、と加えて行く。
午前はお墓参り、お昼を食べて、午後はあの方とお茶をし、夕方からあの方、、、。その次の日はあそこに行って、あれをして、その後あの子に会って、、。

こうして帰国までの間、16日という期限のある限られた日程をいかに有効に使うかに頭を使う。限られた時間にどれだけの家族や大切な友人と会うことが出来るか。帰国は、帰国前のこの計画が、いかにその「帰国」を意味のあるもの、充実したものにするかに関わる鍵となる。

自分の生き方をここ何か月か考えていた私は、ピンクの手帳を手にしながらふと思った。

16日間という時間と日々過ごしている時間は何が違うと言うのだろう。

どちらも「人生」の中の貴重な時間に変わりはない。人生が「永遠」に続くとはもちろん思っていないが、期限を感じず生活している今、私は時間を無駄に過ごしているのではないだろうか。日本帰国の日程の単位は「日にち」だが、人生の単位は「年」だ。だからと言って、永遠では無い。より充実した人生を過ごすためには帰国時のように、スケジュールを組まなくてはならないのではないだろうか。
手帳を開き7月12日の升を見る。予定が3つ入っている。こうような充実した時間を、どうして年単位の人生にも取り入れないのだろうか。

1日で3つのことをこなすのは難しいが、1年という長く思われるスパンで3つのことをこなすことは簡単なように思える。でも、長いスパンだからこと、それがなかなか難しいのだ。3つのことは何でも良い。楽しいことであればなおさら良い。あの場所に行こう。あの人に会おう。こんな新しいことをしてみよう。何か3つ。

計画をしないとただただ時間は流れるばかり。人生の計画を練り、人生をワクワクするようなことで埋め尽くそう。

そう思ってもう数日が経っているというのに、まだ私は昨日と同じ生活をし、昨日と同じ心でただ焦る。

哲、さちこの将来を焦らず見守っててね。
夕飯時にぽつりと呟いた。

いつも見守っているよ。
笑って哲が呟いた。

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