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ヴァージニア日記

アメリカで過ごす中で、毎日感じたことを記します。

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あのまんま。

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犬はペットショップで買うものだと信じていた。それ以外の方法など思い浮かばなかった。日本で保健所の存在は知っていても、そこでどんな処理が行われているのか何となく分かっていても、知りたくないことと見て見ぬふりをしていた。8年前、アメリカで犬を飼おうと決めた時、相変わらず犬はペットショップで買うものだと思いペットショップに足を運んだ。鳥や小動物はいるものの犬の姿が無い。そして私達はシェルターの存在を初めて知り、いくつかのシェルターを周ってやっとPUCHYと巡り会えたのだ。後のハル

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新しく引っ越した今の家からは、ハルを受け入れたシェルターが歩ける距離にある。自分を見失いかけていた私を救ってくれたハルというかけがえのない家族を与えてくれたシェルターに恩返しをしたいと、私はシェルターでボランティアを始めることにした。もうあれから5年ほど経つのだろうか。そのボランティアを通して、ヴァージニアでは犬の保護が進んでいること、ペットショップでは犬は売っていないこと、ブリーダーから犬を飼う人も他州ほどはいないことを知った。野良犬はおらず、いたとしたらすぐにシェルターに報告され保護し、そしてその子が新しい家族を見つけることが出来るようシェルターは力を尽くす。なんて素晴らしいのだろう。ブリーダーの中には良いブリーダーもいるし、特定の犬種をどうしても欲しいと言う人の気持ちも分かるから、アダプトすることを選ばない人を責めるつもりは全くない。ただ私の中では「犬はSHOPするものではなく、ADOPTするもの」そして「STRAY DOG(野良犬)は保護すべき動物」という考えが固まった5年だった。

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クリスマス。11年ぶりにサンチアゴに降り立った。そしてすぐに気づいたのは野良犬の多さだった。そう言えば、サンチアゴに住んでいた時、私は良く野良犬に付けられた。あの時は「犬」が私にどれほど必要な存在なのか気付いていなかったから、「やだ、またつけられている」と何とか一生懸命にその犬を巻こうとしたものだった。とにかくなぜか私は良く犬に付けられたのだ。11年の間に驚くほどに発展したチリだから犬の事情も変わっているだろうと思ってサンチアゴに降り立ったが、あの頃よりも「犬」を意識する自分がいるからなのだろうか、とにかく野良犬ばかりが目に付く。至る所に野良犬。

ちょっとひどすぎない?
一体どういうこと?
あぁ、みんなをアダプトしてあげたい!


そう思ったのは最初の数日だった。


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日本であれば野良犬は保健所に連れて行かれ、一定の期間が過ぎたら哀しい結末が待っているのだろう。チリの保健所やシェルター事情をきちんと調べた訳では無いが、どうやらこの子たちは野良犬であることを許されているようだ。朝になるとのっそりと活動し、寒ければ日向を探しお昼寝し、暑くなると日陰で涼み、人に迷惑はかけず、お散歩したい時はテケテケ歩き、走りたい時はタッタカ走る。交通量の多いサンチアゴの街を車にひかれずに済んでいるのは、この子たちは人間が歩く時は大丈夫な時と分かっているからなのだろう。信号が青に変わり、人々が歩くと彼らも歩く。

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アルゼンチンの小さな街、プエルトバラスにもそれはたくさんの野良犬がいた。リーシュを付けて人が連れている犬は全て純血種。そして目の前に野良犬がいても、リーシュを付けた純血の犬がが通りかかると人々は動物園の貴重な動物を眺めるかのように「なんて可愛いの!」と讃嘆する。

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アルゼンチンのプエルトバラスは富士山にそっくりのオソルノ山を眺める美しい湖のビーチで有名だ。そのビーチの砂浜に所狭しと寝ころぶ人たちの間に一匹のレトリバーがいた。砂浜でボール遊びをしてもらっている。オフリーシュだがきっと誰かの犬なのだろう。と思ったら、次の日も、そしてアルゼンチンの他の場所を周って数日後に戻って来た時も、その子は同じように砂浜にいた。側にいた人は変わり、ボールを投げてもらっている。ある夜、日の長いプエルトバラスの夕方のピンクの光を浴びて、その子はいつものように波打ち際に立っていた。そしてボールを投げてくれる人を探していた。胸がキュンとしたが、でもこの子はどんな飼い犬の子よりも、ボール投げをして遊んでもらっている時間は長いのかもしれない。このまんまで、このまんまが幸せなのかもしれない。

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そうだ、サンチアゴの野良犬もアルゼンチンの野良犬もみんなこのままで幸せなのかもしれない。だから私が躍起になって、「この状態をなんとかすべき!!」と鼻息荒くなる必要な無いのかもしれない。

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途上国援助がされる時、その国が、いや、国ではなくそこに住む現地の人が本当にその援助が必要なのかどうか、、ということを疑問に思うことがある。チリのサンチアゴのように技術や変化を吸収する力のある場所は援助が「援助」として役立つのかもしれないが、電気も何もないようなアフリカで原住民の人達に、近代技術は必要とれているのだろうか。それによって、壊れるものがあるのではないのだろうか。

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あの野良犬たちはこのまんまで良いような気がした。ふとした時に人々からご飯をもらったり、遊んでもらったり、自由気ままに生きている子たち。ただ一つ、チリの人々にもアルゼンチンの人々にも知ってもらいたいのは、リーシュでつながれている純血の犬だけが「犬」では無いと言うこと。そして、人々の犬好きを悪用するようなブリーダーには気を付けて欲しいということ。

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あの子は今日もボールを投げてくれる人を探しているのだろうか。連れて帰って来たいと思うほど可愛い子だったけれど、きっとあのまんまが幸せなのだろう。

☆ チリの犬事情をその後調べてみたのですが、野良犬の中にはカラーを付けていた犬がいたのです。
私はてっきり、去勢などの処置の目印かと思っていたのですが、どうやらカラーを付けていた犬は飼い主に捨てられた犬の様です。
チリは犬にとても優しい国なので殺傷処分されることはありませんが、それが飼い主の無責任さにつながっているととある新聞の記事に書かれていました。

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COMMENT

●NO TITLE

チリでの野良犬のあり方が良いのか否かはわかりませんが、私はある条件の下で賛成です。
私の住んでいる地域には、犬を捨てていく人が多いらしく、野良犬が相当数います。日本では昔保健所と言っていた所が「動物愛護センター」という名前に変わりましたが、行っている事は変わりません。命に期限を設けていいのでしょうか? 増える一方だとする行政ですが、何かいい方法は無いのかと常々考えあぐねています。 その時、地域犬でもいいんではないか?と、そう、チリの犬の様なあり方です。但し、予防接種や避妊手術を施すのはしないといけませんし、凶暴な犬もいますので、その辺の見極めも大切です。少なくとも、「愛護センター」という場所が、動物の処理(この言い方もおかしいのですが)をする所ではなくなる筈です。 犬と人とは古来共存して来ました。地域でそれを行う事は可能なのではないかと思うのです。

長くなりました。 、、、、、しかし、さっちゃん(と呼んでもよろしいのでしょうか?それともハルママさん?)沢山のブログ凄いですね。よく使いこなしてらっしゃると感心しきりです。こちらのブログは、趣が少し異なりますね。でも、どちらも「さっちゃん」なんですよね。ほんとにスゴイデス。

●kourajiさんへ。

kourajiさん、

こんにちは。
こちらにも来てくださり、コメントを残してくださってありがとうございます。

11年前にチリに住んでいた時にもおそらくたくさんいたのでしょうが、今回の旅では本当に野良犬が良く目について、、
至る所に普通にいるのです。
kourajiさんのお住いのエリアにはまだ野良犬がいるんですね。
私が住んでいるエリアはワンコにはとても良い環境で、野良犬は見かけず、私も何度かみつけましたが、その時はシェルターで保護します。
もちろん期限はありません。

日本の状況を雑誌などで見かけ改善されているように思っていたのですが、まだまだなんですね。
人間に対する意識改革と教育が必要ですよね。

地域猫というのは聞いたことがあったのですが、地域犬というのもあるんですね。
飼い主を持つことのできないワンコたちは地域で守っていくのは良い考えだと思います。もちろん夏の暑さや冬の厳しさ、ご飯など心配なことはありますが、精一杯のことを地域として責任を持ってしてあげることは良いですよね。
というより、、そうすべきですよね。


こちらのブログはこのブログの前に同じような形体のものを書いていたので、更新頻度は少ないのですが、私にとって一番古く、そして思い入れのあるブログなんですよ。
なので、なかなか更新できないのですが、やめることが出来ないのです、、。

さっちゃんでもハルママでもなんでも大丈夫です♪
ペンネームが同じものを使えなかったので変えているだけなんですよ♪

コメントをどうもありがとうございました!

SACHIKO

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