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ヴァージニア日記

アメリカで過ごす中で、毎日感じたことを記します。

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18年。

18年前のこの日の夕方、披露宴会場から待っていたタクシーに乗り、渋滞に巻き込まれまんまと酔った。ピンクのひらひらドレスの下に付けていた締め付けるような下着が苦しかったためだろう。やっと到着した新宿でタクシーから飛び降り、気持ち悪さを掻き消さんとピンクのドレスを両手でたくしあげ走り、二次会会場へ向かった。100人以上の友達が集まってくれた二次会なのに、すみません、、、と堪えられない気持ち悪さに別室に行き、会社の先輩に背中をさすってもらっていた。この頃から何も変わらずいまだに車には弱いのだ。

二次会が終わると東中野の実家に慌てて帰り、玄関先でドレスを脱いで「ママ、後はお願い!!」と玄関に置いてあった服に着替え、スーツケースを持ちまた走る。何とか最終の成田行きに間に合い、ホテルに無事に到着した。この頃から何も変わらずいまだにママに頼っている。

あれから18年後の今日、おはよう!とまず最初に挨拶する相手は変わらず、そして挨拶する朝の顔も「すっぴん」であることには変わりはないが、今は胸を張ってすっぴんだ。オーストラリアでのハネムーンで初めて「すっぴん」を見せることをそれはドキドキしていたのを思い出す。「え!!!こんな顔だったの?」と思われたらどうしようと、お化粧してもさして変わらぬ顔なのに、要らぬ心配をしていた私だった。今思えば、『哲』という人を考えたら、あの時の心配は無用だっただろう。

あれから18年後の今年は記念日を旅先で過ごすことに決めた。それは出発数日前のことだった。18年前よりも明らかに皺とシミの増えた顔を久しぶりに鏡でじっくりと見ていたら、

「あれ?このほくろ、大きくなって来ている気がする。」

途端に心配になり、哲を呼び、

「ねぇ、このほくろ、膨らんで大きくなっているように思うんだけど大丈夫かな?」
「え?ほんと?」
「うん、ほんと。」
「ところでこのほくろ、いつ出来たの?」

私は言葉を失った。
口の右下にある「このほくろ」は私とは物心ついた時からのお付き合いで、私にとっては「ミニ ME」的な存在なのだ。このほくろなしには自分では無いとまで思っているような存在のこのほくろに、今の今まで気づいていなかったなんて!私は哲に増えたシミも、ほくろも気づいているのに!それではハネムーンで、お化粧を取ったら「眉毛が薄い」とか「顔色が悪い」なんて心配する必要はやっぱり全く無かったんだ!何だかがっくりするような、ほっとするような複雑な気持ちだった。

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18年前のあの日、若い2人は「永遠の愛」を誓った。顔に年輪のように出来た皺を見ればその歴史は見て取れるが、あっという間の18年だった。その間に。18年前に誓ったように「愛」は維持しているが、「永遠」というのは存在しないと言うこと、、人の命ははかないということを知った。18年前は「ずっと一緒ね♪」なんて気楽に思っていた私だが、今はいつ何が起きても後悔しないようにと生きるようにしている。そして、「死にそうに」疲れていても、簡単に「あぁ、死にそう~。」なんて言えないことが分かった。本当の「死にそうな人」を見、そして哲はそれを体験したのだから。どうなることが「死にそう」な状態なのか身をもって体験した。そんな大事なことを気づかせてくれ、学ばせてくれた哲の命に感謝する。あの時、病室でお化粧もせずひっつめ髪、やつれた顔をした私のことを「BEAUTIFUL」と言ってくれたのは本当だったのだろう。(←クリック)哲は眉毛もほくろも関係なく、18年、表面でなく「私」を見てくれていたのだろう。

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さぁ、これからも当たり前のような毎日を、当たり前にせず生きていこう。今日からさらなる新たな思い出を作って行こう。

私がシャワーから出てくるとベッドの上には
「これからもずっと仲良く楽しく素敵な思い出作って行こうね。(覚えていないかもしれないけど」
と言うメモがポロリと置かれていた。思わず微笑んだ。

この18年で自分達は成長したと思っているが、哲はいつまで経っても哲で、私はいつまで経っても私。哲は何も変わっていない。そして私も何も変わっていない。18年前同様にピンクが好きで、18年前同様に車に酔う。そして、18年間、このほくろはずっとここにある。

哲は20年後になっても「あれ?こんなところにほくろあったっけ?」と今日発見したかのように言うのかもしえれない。
18年前のあの日、「意外と似合ってるじゃないか。」とパパが言ってくれた白無垢姿の私が、遠くにいる哲の家族を見つけ、そして挨拶した時のこと、私は哲のあの時の表情もお母さんの様子も覚えているけれど哲はきっと覚えていないのだろう。あの日、私の口元のほくろは、白く塗られ、隠されたていた。だから「綺麗な花嫁さん」をじっと見ても、気づかなかったのだろう。

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ハッピーアニヴァーサリー。

あの頃から何も変わらずに、これからも一緒に歩けることを幸せだと思います。

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